まとめ

学生向けだけじゃない?大学オウンドメディア4事例の戦略

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
生向けだけじゃない?大学オウンドメディア4事例の戦略

大学のサイトが最近ではオウンドメディア化しているのをご存知ですか?学生向けの学部やカリキュラムの紹介だけではありません。パブリシティ(広報)につなげるため、教授によるコラムや著名な卒業生のインタビューなど、オリジナルコンテンツの制作に力を入れています

今回はオウンドメディアを活用して知名度向上・ブランディングにつなげている大学の4事例を紹介します。オウンドメディアを使って大学の魅力を伝えるワザは、教育系オウンドメディアに関わる人にとって見習いたいポイントが多いはずです!

(1) Yahoo!ニュースにも記事を提供!明治大学のオウンドメディア事例

大学の中でもいち早くオウンドメディアを立ち上げたのが、明治大学。明治大学では大学オフィシャルサイトとは別に、「Meiji.net」を2013年7月から運営しています。明治大学のオウンドメディアは、一般的なニュースサイトを思わせるような情報量の多さが特徴です。

「明治大学の教授陣が社会のあらゆるテーマと向き合う、大学独自の情報発信サイト」というのが、このオウンドメディアのキャッチコピー。実際に100名以上の教授たちが技術やビジネスなどの分野で記事を更新しています。

明治大学のオウンドメディアが他の大学と大きく違う点が、コンテンツのクオリティを生かしてYahoo!ニュースに記事を提供しているということ。Yahoo!ニュースの「雑誌媒体一覧」にもMeiji.netが載っています。

Yahoo!ニュースの記事を見ても、時事問題などに関するテーマが多く学生向けというわけではありません。Meiji.netでは受験生や在校生など学生にターゲットを絞らず、幅広いユーザーへの知名度向上・ブランディング効果を狙っていることがわかります。

明治大学のオウンドメディア「Meiji.net」

(2) キュレーションサイトとして立ち上げた近畿大学のオウンドメディア事例

近畿大学では、2015年10月に「Kindai Picks(キンダイ ピックス)」というオウンドメディアを立ち上げました。立ち上げ時のプレスリリースでは、「キュレーションサイトを大学独自で運営するのは新たなチャレンジ」と表現。ちょうど2015年あたりはキュレーションメディアが話題になった時期。トレンドを意識していたのかもしれません。

サイトの体裁もキュレーションメディアらしく、近畿大学に関するニュースや就活に関するニュースなど他社メディアの記事を載せています。大学からの発信に限らず、他社に載っているコンテンツも扱うのは、ニュース性を重視している可能性も高いですね。やはり近畿大学のパブリシティ(広報)が主な目的ということがわかります。

ただしキュレーションメディアという体裁にしている点や「就活」などのカテゴリを設けている点を見ると、どちらかというと学生など若年層を意識したオウンドメディアになっていることがうかがえます。

近畿大学のオウンドメディア(キュレーションメディア)「Kindai Picks」

(3)ベーシックなオウンドメディアを2017年にスタート、東洋大学のオウンドメディア事例

大学のオウンドメディアの中でも、いわゆるオウンドメディアらしい体裁をとっているのが東洋大学が2017年7月に立ち上げた「LINK UP TOYO」です。トップページのデザインや全体的なレイアウトを見ると、「WordPressを使ったオウンドメディアらしいな」と感じる作りになっています。コンテンツは、教授による記事もありますが、多方面で活躍する在校生・卒業生のインタビュー記事が多いのが特徴です。

大学からの情報発信と言えば、アカデミックな記事が多いというイメージがありませんか?ところが東洋大学のオウンドメディアは、むしろ記事の読みやすさ・わかりやすさを重視しているようです。特定のユーザーではなく、幅広い客層を狙っていることがうかがえます。

東洋大学のオウンドメディア「LINK UP TOYO」

(4)公式サイトをオウンドメディア化!國學院大學のオウンドメディア事例

明治大学や近畿大学・東洋大学は、大学の公式サイトとは別にオウンドメディアを立ち上げている事例です。一方で公式サイト内にコンテンツを増やし、オウンドメディア化している大学も増えています。2017年4月に公式サイトをリニューアルした國學院大學もその事例のひとつ。

國學院大學のリニューアル後の新しい公式サイトは、「國學院大學メディア」というメニューを設けています。ここには学生や教授が発信するコンテンツが掲載。サイト全体のデザインもメディアに近いスタイルになっています。

國學院大學のオウンドメディアの大きな特徴が、大学公式サイトでありながらニュースサイトなどに使われるレコメンド機能を搭載している点(プレスリリースによると大学の公式サイトでは初めてだそうです)。メディアとしての機能に力を入れている点がうかがえます。

大学の公式サイトでコンテンツを拡充する事例は、國學院大學以外にも増えています。慶應義塾大学や早稲田大学などの公式サイトでも、在校生や卒業生のインタビューやイベントレポートといったコンテンツを掲載中。もはや大学においてもサイトのオウンドメディア化が標準となりつつあるようです。

國學院大學公式サイト「國學院大學メディア」

大学がオウンドメディアを重視する理由は?

従来大学の公式サイトと言えば、学部の紹介や入試関連情報がメイン。コラムなど読み物系コンテンツを載せるケースはあまり多くありませんでした。なぜオウンドメディアなどを通じて、情報発信に力を入れているところが増えているのでしょうか?

オウンドメディアに力を入れる大きな要因のひとつが、少子化に伴って将来受験生の減少が見込まれるということではないでしょうか。大学としても、優秀な学生を確保するためには大学の知名度向上・ブランディングにつなげる必要があります。そのためパブリシティ(広報)が重要。

オウンドメディアならSEOを中心に、新規顧客の獲得がしやすいですよね。つまり在校生や卒業生に限らず幅広くリーチできるメリットがあります!さらにパンフレットなどの紙媒体を作るよりコストを抑えられるというメリットも。

また大学では、オリジナルコンテンツが作りやすいというのが大きな特徴。今回紹介した大学のオウンドメディア4事例を見ても、学生や卒業生、教授などのインタビューコンテンツがかなり多いことがわかります。

ただし大学のオウンドメディアの場合、コンバージョンが発生するわけではありません。(実際に各大学のオウンドメディアを見ても、CTAなどの導線はほとんど見られません)効果をどう見るべきかという点については、今後の課題かもしれません。

まとめ

パブリシティを強化する大学では、オウンドメディアの活用が進んでいます。アカデミックなテーマを扱い、ニュースサイトへ記事を提供する明治大学。キュレーションメディアという体裁で、幅広い情報を集めている近畿大学。ベーシックなオウンドメディアを立ち上げて、親近感を重視している東洋大学。公式サイトリニューアルをきっかけにコンテンツを強化している國學院大學。

それぞれの大学オウンドメディア事例には方向性の違いはあるものの、共通するのはターゲットを学生に限定していないという点です。受験生や在校生のほか、卒業生やその家族なども含めた幅広いステークホルダーに向けて情報発信を目指しているようです。

もちろんオウンドメディアの構築において、明確にターゲットを設定することは重要なポイント。とはいえ、より幅広くリーチできる特性を生かした大学のオウンドメディア事例は、他の業界でオウンドメディアに関わる人にも参考になるのではないでしょうか?また、インタビューを使ってコンテンツを拡充している点も、取り入れたいテクニックです!

インタビューコンテンツの活用方法は、以下の記事でも紹介しています。
オウンドメディアのコンテンツに困ったら、事例インタビューが効果アリ