CASE - 事例紹介
オウンドメディアのSNS活用事例(Twitter編)
2017.07.21
戦略をもってオウンドメディアを運営すれば、見込客は自然に集まります。
大切なのは、正しいポジションの確立、そして最適なコンテンツの配信です。
CASE - 事例紹介
オウンドメディアのマーケティングといえば、トリプルメディア(オウンドメディア・アーンドメディア・ペイドメディア)が基本という方も多いのでは?一方で「トリプルメディアはもう古い!」という意見も出てきているのも事実。トリプルメディアを進化させた「PESO(ペソ)メディア」という新しい考え方が広まりつつあります。
そこで今回はPESOメディアの基本的な考え方やトリプルメディアの違い、PESOメディアをベースにしたオウンドメディアマーケティングの最新事情を紹介します!
目次
PESOメディアは、4つのメディアを組み合わせるという考え方です。
4つのメディアの頭文字をとって「PESOメディア」と呼ばれています。実は日本でも2012年ごろから、トリプルメディアの進化形として紹介されているPESOメディア。例えば日経デジタルマーケティングのサイトを見ると、2012年12月の記事にてシェアドメディアの解説が掲載されています(※)。この記事では「トリプルメディアに続く第4のメディア、他社のメディア力を生かす仕組みづくり」と紹介されています。
※出典:「シェアードメディア(Shared media)」(日経デジタルマーケティング 2017年12月25日)http://business.nikkeibp.co.jp/article/nmgp/20121220/241361/
ただしオウンドメディア関連でPESOメディアの考え方に注目が集まったのは、ここ数年(2016年ごろ)のようです。
以前の記事「オウンドメディアとトリプルメディアの意味とは?」で紹介した通り、トリプルメディアはオウンドメディアのほかアーンドメディアとペイドメディアという3つを組み合わせる意味のワードでした。トリプルメディアで「アーンドメディア」と扱っていたものを、PESOメディアではアーンドメディアとシェアドメディアの2つに分けた点が大きな違いです。具体的には、以下のように分類しています。
個人の共感が広がり、共有してくれるソーシャルメディア
メディアや著名人など影響力のある人の発言で広まるパブリシティ(報道)
つまり個人で自由にシェアするソーシャルメディアと、他社メディアなどが報道記事で世の中にシェアするメディアを分けて考えるというのがPESOメディアの特徴です。
どちらもコストをかけないPR方法で、自社ではコントロールができないという点では共通。ただし発信者が違うためメディアの特性も違い、取り組み方も違います。
特に今はソーシャルメディア全盛期。個人ユーザー向けのソーシャルメディアでも、TwitterにFacebook、Instagramなどそれぞれ特徴が異なるものが出てきていますよね。さらにソーシャルメディアの浮き沈みも激しく、トレンドのスピードは速くなっています。こうしたソーシャルメディアに特化した取り組みが求められているという意味で、あえてシェアドメディアを4つめのメディアとして位置付けているな理由ではないでしょうか。
一方アーンドメディアとしてのパブリシティ(報道)は、いわば従来型の拡散方法。ただ、オウンドメディアのプロモーションでは、あまりパブリシティに力を入れてこなかったところも多いのではないでしょうか。特に企業ではマーケティングと広報のチームが分かれていることが一般的。マーケティングチーム主体で取り組むオウンドメディアの場合、あまり広報の部分まで扱えないという事情も影響があるかもしれません。
また、シェアされる方法についても、2つには違いがあります。シェアドメディアでは、個人ユーザーにいかに共感してもらえるかどうかで、シェアされる数が大きく変わります。一方パブリシティでは、オリジナリティや先進性、世の中へ与えるインパクトによってシェアされるかどうかが決まります。
もちろん両方取り組むことでオウンドメディアへの集客アップやブランディング向上につながりますが、オウンドメディアのテーマやターゲットよって、どちらに重視するか代わってくるのではないでしょうか。
PESOメディアの考え方をベースに、自分たちがまだ着手できていないメディアがどこか洗い出してみるというのがまずはスタート。特にアーンドメディアはなかなか取り組みが進んでいない、というころも多いかもしれません。
そこで、シェアドメディア(ソーシャルメディア)、アーンドメディア(パブリシティ)それぞれの施策を行い成功している事例を紹介します。
世界のライフスタイルを扱うメディアとして、急成長している「TABI LABO」。どちらかというとキュレーションメディアとして注目されるTABI LABOですが、ソーシャルメディアをフル活用している点はオウンドメディアにとっても参考になります。
TABI LABOの月間アクティブユーザーは900万人を誇ると言われていて、ここまでユーザー数が伸びた理由のひとつが、SNSを活用した記事のシェア。TABI LABOではの集客は完全にソーシャルメディア主体。
TABI LABOの記事のコンセプトは「自分ごととして感じてもらえる」ということと、「他社にはない切り口」。例えばAirbnbに関する記事を載せた時も、初回は安さや一般住宅に泊まれるという一般的なメリットを紹介したものの、1年後にアップした記事では、Airbnbは豪邸などレンタルスペースを借りる目的でも使われている、という海外のトレンドを紹介。
同じサービスの紹介でも「こんな使い方もできる?」と自分ごととして考えられる点と、まだ日本ではなじみのない発想を紹介した点がシェアされる要因だったようです。
参考:https://share.jp/column/shareservice/tabilabo01/
子育て情報を扱うオウンドメディア「COZREマガジン」。2014年に立ち上がってから、約1年で月間UU100万を突破しています。コンテンツそのものも子育て世帯にシェアされやすいナレッジを中心に扱っていますが、このサイトではパブリシティにも力を入れています。
特に子育てに関する調査レポートのプレスリリースを、頻繁に発表しているのが特徴です。プレスリリースのテーマ選びも他のメディアに取り上げてもらうことを狙ったものが多く、実際にNHKなどのテレビ番組や日経新聞、子育て雑誌などの取材につながった事例もあります。
例えば2017年6月には、都議選の時期にあわせて「子育て世代は小池都政に一定の評価!2017都議選に関するアンケートを実施」というプレスリリースを発表。こうした話題性の高いプレスリリースで大きな成果を上げているようです。
参考:http://thebridge.jp/2015/05/cozre-magazine-overhaul
オウンドメディアのプロモーションといえば「トリプルメディア戦略が主流でしたが、近年はさらに進化したPESOメディアという考え方が広まっています。Paid Media、Earned Media、Shared Media、Owned Mediaの4つの頭文字をとったPESOメディア。トリプルメディアとの大きな違いは、従来アーンドメディアに含めていたソーシャルメディアをシェアドメディアとしてほかの3つと同格にしている点。
この考え方はシェアドメディアの重要性が高まっているという背景もありますが、一般個人ユーザーがシェアするソーシャルメディアと、記者やインフルエンサーがシェアするパブリシティ(報道)を区別しているという点もポイント。今の時代はそれぞれにあわせた施策が求められていると言えます。
PESOメディアをベースにあらためてオウンドメディアの状況を整理し、今足りていない施策にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
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