まとめ

食品・飲料メーカーがオウンドメディアで成功する秘訣を事例で検証

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食品・飲料メーカーがオウンドメディアで成功する秘訣を事例で検証

食品や飲料メーカーと言えば商品情報が載ったコーポレートサイトがメインで、オウンドメディアに力を入れている事例は少ないイメージがありませんか?

例えばECなどの小売系なら、オウンドメディアを通じてECへの送客数や購入数を増やすといった指標が明確です。一方メーカーとなると、どうしても直接ユーザーがWeb上でアクションする機会は少なくなります。そのため、メーカーの場合オウンドメディアを運営しても、どうしても目標設定が難しくなり効果がわかりづらいという課題があります。

とはいえ最近では食品・飲料メーカー系でありながら、オウンドメディアを活用している企業も出てきています。

そこで今回は4事例からメーカーのオウンドメディアに欠かせないポイントを徹底調査。メーカー関連のウンドメディアをこれから立ち上げたいと考えている方は、ぜひチェックしてみてください!

国内最大級のBBQメディアに成長、食品メーカー日本ハムのオウンドメディア戦略

・BBQ GO  https://www.bbqgo.jp/

食品メーカーのオウンドメディア成功事例として最も有名なのが、日本ハムのオウンドメディア「BBQ GO」ではないでしょうか。2015年にスタートした新しいオウンドメディアですが、1年半で800万訪問を達成するほどの国内最大級BBQメディアとなっています。

日本ハムでは、従来のコーポレートサイトでは一般消費者向け情報が少ないという課題がありました。実際に担当者がユーザーへ利用実態を調査したところ「ユーザーは企業目線の情報に興味がない」という結果が出たそうです。

そこでコーポレートサイトは別にオウンドメディアの構築を検討。ただしレシピとなると、すでに多くのメーカーがオウンドメディアを立ち上げている状況でした。

そこで「市場が伸びている」「日本ハムのビジネスにつながる」といったポイントを精査した上でバーベキューをテーマを設定。全国のバーベキュー場を検索できる「BBQ GO」というオウンドメディアを立ち上げました。(日本ハムはバーベキュー場へ食肉を卸売りする企業でもあります)

運営後も細かくPDCAを回すなどさまざまな成功ポイントはあるものの、やはりBBQというテーマ設定が大きな成功要因ではないかと考えられます。

BBQ関連の大規模サイトは当時あまりなかったため、国内でも最大級のBBQ情報サイトというポジションを得ることができました。つまり、まとまった数のユーザーを囲い込むことに成功したわけです。

日本ハムがオウンドメディアを立ち上げた目的はブランディング・マーケティングでしたが、そうなるとやはりユーザー数のような数字は非常にわかりやすいですよね。

オウンドメディアのコンテンツを店舗向け販促物に使うなど、新たな活用法も生まれているようです。ユーザー数という実績があるからこそ、こうした次の展開にもつながったのではないでしょうか。

味の素のアミノバイタルのオウンドメディアは、リピータ向けにアプリを活用

・アミノバイタル https://www.ajinomoto.co.jp/aminovital/

オウンドメディアにとってスマートフォン対応はもはや不可欠。とはいえ食品メーカーのオウンドメディアでアプリまで活用しているケースはまだ少ないようです。

食品メーカーの味の素が手掛けるスポーツドリンクブランド「アミノバイタル」では、オウンドメディアを立ち上げただけではなく、公式アプリを活用している事例として注目されています。

アミノバイタルのオウンドメディアでは、ランニングや登山などスポーツ別にアミノバイタルの効果的な摂り方などを紹介。ほかにもトレーニング法など、スポーツを楽しむ人をターゲットにしたコンテンツを展開しています。

味の素としては、オウンドメディアに対して(1)「ブランド認知」(2)継続利用の推進という2つの目的があったそうです。

そこでWebのオウンドメディアを(1)の新規ユーザー向け、アプリを(2)のリピーター向けと設定。コンテンツ自体は同じものを使いながらも、ユーザ―との接点の持ち方を変えているのがポイント。確かにすでに利用している人にとっては、アプリの方が何度もチェックしやすくてユーザビリティが高いはずです。

継続して使ってもらうことが前提の健康食品などは、このアミノバイタルのオウンドメディア事例は参考になる点も多いのではないでしょうか。

飲料メーカーメルシャンのオウンドメディアでは、会員数アップのためにAIを導入

・ワインすき! https://winesuki.jp/

「ワインすき!」は、現在はキリンの子会社となっているメルシャンが2009年から運営するオウンドメディア。

ワインの基礎知識、おつまみレシピ、メルシャンの新製品情報というように、いわば飲料メーカー系オウンドメディアの王道とも言えるコンテンツがそろっています。

実はこのオウンドメディア、2017年にAIチャットボットを搭載したことが話題となりました。「ワインすき!」に搭載されたAIチャットボットの名前は、「オフィシャルアシスタントみのりさん」。ユーザーとの対話を通じて、おすすめのワインやレシピなどの情報を提供するというものです。

このAI機能、会員登録したユーザーのみが利用できるというところがポイント。オウンドメディアでは会員登録制にして、会員数を指標にするケースもあります。とはいえコンテンツメインのオウンドメディアでは、どうしても会員登録のきっかけを作りづらいという課題があります。(コンテンツを会員限定にすると、SEOなど別の問題が生じてしまいます)

そこでAIチャットボットという付加価値を会員につけることで、オウンドメディアの会員登録数を伸ばすというのが狙い。実際にこのオウンドメディアでは、AIチャットボット導入後、会員登録数は前年比25%増という結果につながっています。

SNSを活用してオウンドメディアのファンを増やす!サッポロビールの戦略

・百人ビールラボ http://www.sapporobeer.jp/100beer/
・OVER QUALITY http://www.sapporobeer.jp/special/funfun/#oq

飲料メーカーの中でも、特にビールメーカーは各社Webマーケティングに力を入れています。中でもレシピ情報だけではなく斬新な取り組みを多く行っているのがサッポロビールです。

例えば「百人ビール・ラボ」というオウンドメディアでは、ビール愛好家の意見をSNSを通じて集め、新しいビールを作るというコンセプト。実際に開発されたビールは限定販売されています

このほかにも、サッポロビールは飲料メーカーでありながら旅行をテーマにしたオウンドメディア「OVER QUALITY」など、ユニークなオウンドメディアを展開中。OVER QUALITYでは様々なスポットでビールを楽しむ様子をレポートしたコンテンツが載っています。こちらも狙いはソーシャルメディアでの拡散。そのためいいね!が増えそうなインパクトのある美しい写真を多く載せています。

つまりサッポロビールでは、オウンドメディアを踏まえつつSNSと連動してユーザーとの接点を増やすという戦略です。単純にアクセス数を増やすという目的だけではなく、従来のアプロ―チとは違うところからファンを増やすという狙いがうかがえます。

まとめ

食品・飲料メーカーとひとくくりにしても、多様な手法でオウンドメディアを活用していることがわかります。

バーベキューというテーマ設定により国内最大級メディアになった日本ハム、アプリも活用する味の素のアミノバイタル、AIチャットボットを導入し会員数を伸ばすメルシャン、SNSを重視してファン醸成につなげるサッポロビール。

4つの事例は戦略はそれぞれ違いますが、オウンドメディアでの目的は「マーケティングデータを増やす」ことをメインに据えているようです。そのために指標として重点を置いているのが、訪問数やファン数、会員数といったユーザー数。

食品や飲料メーカーの事例を見ると、あまり細かなKPIを設定するよりもシンプルにKGIをユーザー数としてとらえているケースが多いようです。