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ユーザビリティを改善しないオウンドメディアはどうなる?

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ユーザビリティを改善しないオウンドメディアはどうなる?

オウンドメディアの構築時には、デザインやレイアウトとあわせてユーザビリティを意識する機会もそれなりにあるのではないでしょうか。

ただし運用フェーズになると、コンテンツの更新や集客がメインでユーザビリティの改善まで手が回らないことが多いですよね。とはいえアクセス数向上のためには、実はユーザビリティの改善も重要です!

現在運営しているオウンドメディアの効果がイマイチと感じるときは、ユーザビリティ面での課題がないかどうか、一度チェックしてみることをおすすめします。

こんなオウンドメディアはユーザビリティに問題アリ

ユーザ―として他社のオウンドメディアを見ていて、なんとなく使いづらいと感じるポイントはありませんか?例えば前編・後編と分かれているコンテンツで、続きの後編が読みたいのにリンクがない(もしくは前の記事に戻りたいのにリンクがない)パターン。こういうオウンドメディアは意外と多く、実は大手メディアサイトにもよくあります。

似たようなケースとして下記のような事例もユーザビリティを下げてしまいます。

  • 関連する記事への動線がない(リンクが表示されない)
  • サイト内検索機能があっても機能していない(ほとんどヒットしない)
  • 端末ごとに画面が最適化されていない

こうした使いづらい・見づらいという課題だけではなく、「わかりにくい」というのもオウンドメディアのユーザビリティでは大きな問題です。

  • 一般ユーザーが対象なのに、専門用語が多すぎる
  • コンテンツで何を言いたいか、結論がわかりづらい
  • タイトルと内容がかけ離れていて、ユーザーニーズを満たしていない

コンテンツ単位ではなく、オウンドメディア全体で「わかりにくい」というパターンもあります。

  • オウンドメディアの運営者がわからない
  • オウンドメディアのテーマやコンセプトがわからない

ユーザビリティというと操作性をイメージしがちです。でも実は、ユーザーのニーズにマッチしていないこともユーザビリティが下がる大きな要因です。

使いづらい、わかりづらいというユーザビリティが低いオウンドメディアは、長期的に見るとPVやUUが下がる可能性が高いです。理由はユーザ―のニーズを満たしていないから。

また、コンバージョンが下がったり、リピーターの割合が減ったりといった結果にもつながってしまいます。

オウンドメディアのUX(User Experience)について考える

一通りオウンドメディアによくある、ユーザビリティの課題をピックアップしてみました。これを整理していくために、UXの考え方を取り入れてみましょう。

UXとはUser eXperienceの略で「ユーザー体験」という意味で、すでにご存じの方も多いかもしれません。簡単に言えばユーザーがサービスを使う際に「心地よい」「使い勝手がいい」などと感じることがUXです。

オウンドメディアをはじめとしたWebサイトでは、UXの改善によって他社と差別化しようというのがトレンドになりつつあります。オウンドメディアのユーザビリティのポイントをおさえるために、UXの基本となる2つの考え方をご紹介します。

(1)「UXハニカム」

UXで最もメジャーな概念といえば「UXハニカム」です。7つの要素がハチの巣状に並んでいて、お互いに連動していることを表現しています。

  • Useful(役立つ)
  • Usable(使いやすさ)
  • Findable(探しやすさ)
  • Desirable(好ましいさ、魅力)
  • Accesible(誰でも見られるような配慮)
  • Credible(信頼性)
  • Valuable(他とは違う価値)

オウンドメディアでは「コンテンツが役に立つか」を意識しているケースは多いと思います。その一方で「他にはない、新しい価値があるか」あたりについては、なかなか考慮しきれていないかもしれません。

(2)「UX 5階層モデル」

5階層モデルでは、UXを5つの階層に分けていて、下から上へ順番に進めていくという考え方。ユーザビリティというと表層の部分だけを考えることが多いが、本来は下層にあるユーザーニーズをとらえておかないとUX向上にはつながらないという考え方です。

  • 表層(Surface):画像や色などのデザインの見やすさ
  • 骨格(Skelton):インターフェースやナビゲーションのデザイン
  • 構造(Structure):情報構造の正確性
  • 要件(Scope):ユーザーが求めるコンテンツや機能の要件
  • 戦略(Strategy):ユーザーのニーズ、サイト全体コンセプト

ユーザーによってニーズは大きく異なります。つまりニーズを把握するために欠かせないのが、ターゲティング。そこでペルソナ設定やカスタマージャーなどを組み合わせてUXの改善を図るというのも、メジャーな手法になりつつあります。

オウンドメディアのユーザビリティを改善する方法

最近では、オウンドメディアなどのWebサイトのユーザビリティ診断を請け負う企業も出てきています。第三者の視点でユーザビリティをチェックできるメリットはあるものの、コストがネック。

例えばNTTデータスマートソーシング社では、ユーザビリティ調査(ヒューリスティック評価)を50万円~という価格帯で提供しています。大規模なオウンドメディアならともかく、中小規模のオウンドメディアではユーザビリティ調査にここまで予算を組むのは難しいでしょう。

まずは小規模でもオウンドメディア全般に詳しい制作会社・コンサルティング会社に相談してみるほうが現実的と言えます。

なおUI(ユーザーインターフェース)部分に関する改善には、ヒートマップツールを使うという方法もあります。ヒートマップツールはどの部分が特にユーザーが見ているか、クリックしているかを可視化してくれる解析ツール。すべてのユーザビリティを把握することはできませんが、画面上の改善点についてはある程度判断しやすくなります。

例えば「User Heat」というヒートマップツールは、月間30万PVまで無料で利用できます。まずはコストをかけない形で試してみるというのがおすすめです。

オウンドメディアのユーザビリティ向上策を実施するときの注意点

ユーザビリティの改善を進める上で、最も重要なのは費用対効果をあらかじめ想定しておくこと。オウンドメディアの機能を改善したり、画面デザインを見直したりするとどうしてもそれなりのコストはかかります。

とはいえユーザビリティの改善をしてもすぐに数字に反映するとは限らず、効果が出るまでに時間がかかるケースもあります。

「資料請求への導線を見直し、資料請求ページのアクセスを増やす」というように、具体的な目標を設けてからユーザビリティの見直しを進めるべきです。単に「ユーザビリティを上げる」だけでは範囲が広すぎますし、結局対策しても効果が出ないという事態に陥りかねません!

まとめ

オウンドメディアの施策としてユーザビリティの改善は、どうしてもコンテンツの品質向上やSEOなどの集客と比べると、優先度は低くなります。でも実はおさえておくことで長期的な効果も期待できます。

ユーザーがサービスを通じて得る体験というUX(User eXperience)の概念も参考にしつつ、まずはターゲットをもういちど明確にして、ユーザビリティの課題を洗い出していきましょう。そこから具体的な目標を決めて、対応できるところから進めていくのがおすすめです。

大手企業などではオウンドメディアのユーザビリティ調査サービスを手掛けるところも増えていますが、費用の高さが気になるところ。費用対効果を考えながら進めていくというのもユーザビリティ改善に求められるポイントです。