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住宅・不動産系オウンドメディアはなぜ長続き?4事例で徹底検証

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住宅・不動産系オウンドメディアはなぜ長続き?4事例で徹底検証

オウンドメディアで注目したい分野のひとつが、住宅・不動産系。大手の不動産会社の中にもオウンドメディアを活用する事例が増えています。分譲や賃貸のほか、リノベーションやシェアハウスといった新しい不動産ジャンルでもオウンドメディアを活用する事例が出てきています

いわゆる物件情報以外にも、住まいに関する情報というと住宅ローンやインテリア、エリア情報など関連付けできるテーマがたくさんあります。つまり住宅・不動産系オウンドメディアは扱うコンテンツの幅が多く、運営しやすいというポイントがあります

実はもうひとつ不動産系オウンドメディアに共通する点が、運営期間が長いものが多いという傾向。一般的にオウンドメディアというと、参入のしやすさがある一方で短期間でクローズしてしまうオウンドメディアもありますよね。なぜ不動産系は長続きする事例が多いのでしょうか?

今回は自社でオウンドメディアを運営している「三井不動産レジデンシャル」の事例や、シェアハウス情報とあわせたオウンドメディアを運営する「ひつじ不動産」などの住宅・不動産系オウンドメディア事例をもとに、長続きの秘訣を検証します!

2005年から運営する老舗オウンドメディア「みんなの住まい」

「みんなの住まい」https://37sumai.31sumai.com/

分譲マンションなどを手掛ける三井不動産レジデンシャルが運営しているオウンドメディア「みんなの住まい」。不動産業界では特に有名なオウンドメディアのひとつです。「みんなの住まい」は2005年の開設からなんと12年近く続いています。(開設当時は、運営会社の社名が三井不動産でした)

2005年頃の不動産のインターネット広告といえば、当然ながら物件情報がメイン。それ以外の情報を発信するのはメールマガジン程度でした。また不動産はあまりリピート購入するものではないため、すでに購入した方との接点を持つという企業はあまりありませんでした。

ところが「みんなの住まい」では当時から購入者のインタビューやアンケートを実施したり、専門家による暮らしに関するブログコンテンツを設けたりして、ユーザーとのコミュニケーションを目指していたという点は画期的だったと思われます。

その後何度かリニューアルをして現在のスタイルになりましたが、基本的なコンテンツは大きく変わっていません。現状の「みんなの住まい」は、大きく以下の3つのコンテンツで構成されています。

  1. ユーザーに役立つ情報
    お金やインテリアなど、暮らしに役立つコンテンツ
  2. 三井不動産レジデンシャルの販売物件に関連する情報
    分譲予定物件があるエリア情報
  3. 三井不動産レジデンシャル物件を購入した方の声
    購入者アンケート結果や購入者のインタビュー

まずは(1)ユーザーに役立つ情報で新規顧客を獲得しつつ、(2)で物件やエリアに関心を持ってもらい、さらに(3)にて購入者の満足度を紹介することでブランディングにつなげるという戦略ではないでしょうか。

長年のオウンドメディア運営経験をもとに単純にユーザーを集めるだけではなく、その後の導線や効果を狙ったコンテンツが用意されていることがわかります。

シェアハウス情報とコンテンツをミックスした「ひつじ不動産」

「ひつじ不動産」https://www.hituji.jp/

20代・30代を中心に人気の高まっている不動産といえば、シェアハウス。ひつじインキュベーション・スクエア社が運営するオウンドメディア「ひつじ不動産」は、シェアハウス専門の情報メディアとして、他のメディアでも度々紹介されています。

ひつじ不動産ではシェアハウスの入居者募集情報がメインですが、オウンドメディアとして情報コンテンツも豊富です。シェアハウスの探し方など役立つハウツー記事のほか、ブログ形式で物件を紹介するレポートが大きな特徴です。

さらにシェアハウスに関する統計情報を紹介するコンテンツもあります。シェアハウスに関する情報をワンストップで提供することにより、「シェアハウス情報といえば、とりあえずひつじ不動産を見ればOK」というブランディング効果が出ていると考えられます。

圧倒的な情報量!リクルート社が運営する「SUUMOジャーナル」

「SUUMOジャーナル」http://suumo.jp/journal/

住まい探しと言えばまずリクルートの「SUUMO」(スーモ)で探す、という方も多いのではないでしょうか。分譲・賃貸ともに物件情報が豊富で、知名度も高いSUUMO。物件情報だけでも問題なさそうですが、やはりオウンドメディア「SUUMOジャーナル」を運営しています。

SUUMOジャーナルはやはり規模の大きなサイトならではの、圧倒的なコンテンツ量が特徴。住まいを買う・借りるなどのハウツー記事のほか、ニュースや小ネタなどあらゆるジャンルを網羅。「住まいの雑学」カテゴリーだけでも、なんと記事数は約1,600もあります!

SUUMOの場合、すでに企業名やサイト名の知名度は十分ありますよね。オウンドメディアの狙いは、SEO効果を狙ってアクセス数アップにつなげたい、という戦略ではないかと考えられます

総合不動産情報サイトといえばSUUMOを運営するリクルートが老舗ですが、ライフルホームズなど他社も勢いを増している状況。広告収入がメインの業界ですので、PVやUUのほかコンバージョン数といった指標で他社と比較されることもしばしば。

SUUMOとしても広告収入のために、物件情報だけではなくほかのコンテンツを増やしてアクセス数アップにつなげたいという狙いがあると思われます。

マンション生活情報に特化した「マンション・ラボ」

「マンション・ラボ」http://www.mlab.ne.jp/

「マンションに住まうを考えるサイト」というテーマで、マンションの生活情報に特化したオウンドメディア事例がマンション・ラボです。運営しているつなぐネットコミュニケーションズ社のメイン事業はマンション向けインターネットサービス。ただ、ほかにもマンション内のコミュニティ形成支援や防災支援サービスなども手掛けています。

マンション・ラボのコンテンツを見ると、こうした自社事業に関するテーマのコンテンツが特に多いことがわかります。マンション内のトラブル解決やコミュニケーションの方法を解説したり、防災の専門家によるコラムでマンションならではの備蓄方法を紹介したり。

こうした他社の不動産系オウンドメディアとはやや異なるテーマを扱っていて、差別化にもつながっています。

このオウンドメディアは、ユーザーに役立つコンテンツを提供しつつ、こうした自社事業の認知度アップにつなげるというのが狙い。一見するとSUUMOジャーナルとコンテンツが似ているようにも見えますが、詳しくチェックすると目的が大きく違うことがわかります。

不動産系オウンドメディアというとやや堅い印象のものが多いのですが、マンション・ラボはイラストや写真が多く、楽しい雰囲気を意識しています。コンテンツのバリエーションも多く、フランスなど海外のマンション事情をレポートする記事も。堅めのノウハウ系記事以外に、ユニークなコンテンツをアップしています。

さらにマンション居住者のインタビューやアンケート結果などもあり、ユーザーとの双方向性も重視していることがうかがえます。

まとめ

不動産系オウンドメディアというと不動産のプロモーションにつなげるところが多いのですが、マンション・ラボのように周辺サービスの認知度アップにつなげたいという事例も。

それぞれ異なる特徴がありますが、共通しているのは目的が明確という点。またコンテンツやサイト構成がしっかりしており、それなりに長期運営を見据えて予算を考えていることがうかがえます。(不動産の場合は、まとまった予算が取りやすいという事情もあります)

長期運営の中でリニューアルを実施する不動産系オウンドメディアも多く、ユーザーのニーズや時代にあわせていく姿勢も長続きの秘訣と言えそうです!