CASE - 事例紹介
オウンドメディアのSNS活用事例(Twitter編)
2017.07.21
戦略をもってオウンドメディアを運営すれば、見込客は自然に集まります。
大切なのは、正しいポジションの確立、そして最適なコンテンツの配信です。
OPERATION - 運用
オウンドメディアの集客に悩んだとき、SEOだけではなく「SNSのエンゲージメント」を意識するのがトレンドになりつつあります。エンゲージメントとは、簡単に言うと「ユーザーとのつながりの深さ」という意味です。
FacebookやTwitterなどのSNSでは、それぞれのアクセス解析ツールで「エンゲージメント率」という指標をチェックできるようになっています。ただオウンドメディアを担当している方の中には、SNSは使っていてもエンゲージメントはよくわからない…という方も多いかもしれません。
そこで今回はSNSのエンゲージメントに関する基礎知識とあわせて、オウンドメディアを運営する上でチェックしておきたいポイントをまとめました!
目次
特にエンゲージメントを確認しておきたいのは、オウンドメディアを運営している中で従来はSEOの効果が出ていたものの、最近アクセス数が伸び悩んでいるというケース。
もちろんさまざまな要因があると思いますが、もしかしたらSEOによる「新規ユーザーを増やす」以外の施策も考えるタイミングかもしれません。
「接点を持ったユーザーの中からファンを増やす」戦略へシフトするときに、重要なのがエンゲージメントです。
エンゲージメント(engagement)は本来「約束」といった意味の英単語。ただしマーケティングにおいては、「ユーザーとのつながり」という意味で使われています。
SNSでいうエンゲージメント率は、1つの投稿に対してフォロワーがどれだけ反応したかという数字のことです。投稿を見ているだけなのか、「いいね!」などのレスポンスがあるかでは大きな違いがありますよね。つながっているだけではなく、反応するファンが多い=エンゲージメント率が高い、ということになります。
エンゲージメント率が高まれば、以下のような効果が期待できます。
広告やSEO経由でアクセスするユーザーは、基本的にはオウンドメディアや自社に対する予備知識が全くないユーザーがメイン。たまたま1度アクセスしても、定期的に何度もアクセスしてもらうにはややハードルがあります。
一方でSNS経由でつながっているユーザーの場合、こちらからの告知や情報がしやすく何度もコンテンツを見てもらえる可能性が高いと言えます。さらに、広告やSEOとはまた違った年代・属性のユーザーを取り込めるチャンスかもしれません。
オウンドメディアにとってはエンゲージメント率を高めることで、SEOと別にアクセス数を伸ばしていける可能性が出てきます!
Facebookページの管理者向けツール「インサイト」(Facebookに搭載されている機能)にて、エンゲージメント率をチェックすることができます。
インサイトメニューの「投稿」画面から投稿ごとにエンゲージメント率をチェックすることができます。
分母:投稿を見た人の数(「リーチ数」)※フォロワー全員ではなく、あくまで見た人の数
分子:アクションした人の数(いいね!、コメント、シェア、またはクリックした人の数)
エンゲージメント率は一覧で見られるので、どの投稿が高いか低いかすぐにわかります。定期的にチェックしていけると、よりエンゲージメント率アップにつながるのではないでしょうか?
Twitterのエンゲージメント率をチェックするには、まずTwitterアナリティクスを有効にしておく必要があります(メインメニューから簡単に有効設定ができます)
Twitterアナリティクスの「ツイートアクティビティ」画面から、ツイートごとのエンゲージメント率をチェックすることができます。
※ただし指定した集計期間内にツイートしたもののみが表示されます。
分母:インプレッション数(ツイートが表示された数)
分子:アクションされた数
(いいね数/リツイート数/クリック数(リンク・詳細・プロフィール・ハッシュタグ)
Facebook・Twitterともに無料の解析ツールでエンゲージメント率をチェックすることができます。数字だけではなく、ユーザーがどんなアクションをしたか詳細もわかります。
すべての投稿やツイートのエンゲージメントをチェックするのは大変ですが、効果を高めるためにも定期的に分析しておきたいところです。
注目されているSNSのエンゲージメント。とはいえ実際にどうやって高めていけばよいかわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで、別記事「SNSでオウンドメディアへ集客する方法、成功事例に学ぶコツ」で紹介した事例をもとに、エンゲージメントを高めるコツをまとめました。
革製品を扱う「土屋鞄製作所」ではオウンドメディアのコンテンツとともに、SNSにも力を入れています。Facebookのフォロワー数はなんと約28万。ユーザーからのコメントも好意的なものが多く、フォロワー数だけではなくエンゲージメント率が高いこともうかがえます。
SNSではコンテンツの更新情報だけではなく、季節感のある雰囲気やクオリティの高い画像が特徴です。また製品の紹介についても違和感なく他の投稿と同じトーンでまとめるなど、工夫がなされています。
土屋鞄製作所と同じく革製品を扱う「MOTHER HOUSE」。実はこのブランド、ネパールなど発展途上国での「ものづくり」がコンセプトとなっています。海外の社会貢献活動やものづくりの様子について、動画コンテンツも交えてSNSで紹介。テーマに共感するファンの獲得につなげています。
新製品の情報やものづくりのこだわりについても、SNSで発信。ほかにもイベント情報なども発信して、ユーザーとの交流を積極的に行っているところもアピールしています。
こうした投稿により、自社のコンセプトやこだわりが明確になっていて、SNSのエンゲージメントにつながっているのではないでしょうか。現在Facebookでのいいね!は約2万ですが、おそらく今後さらに増えると思われます。
中古書籍の販売を行うブックオフオンライン。SNSではオウンドメディアに載せた記事の更新情報をメインに発信しています。
ただし、単純に告知するのではなく、季節にあわせることでシェアしてもらうことを狙っているようです。例えば夏なら「高校野球」「終戦記念日」などのテーマで書籍を紹介する記事、「本の日焼け対策」などのハウツー記事をFacebookやTwitterで発信しています。
ブックオフオンラインではSNS限定のキャンペーンも行われています。最近では2017年8月に、10周年記念としてTwitterでリツイートキャンペーンを実施。約1,000のリツイートを達成しています。こうしたキャンペーンも、エンゲージメントを高める手法として有効です。(頻度やインセンティブは慎重に考える必要はありますが)
コンテンツSEOを意識したオウンドメディアの集客は、すでに実施しているというところも多いはず。もちろん新規ユーザーを獲得していくために、引き続きSEOは重要な施策ですが、今後はSNSの活用も進めていく必要があるかもしれません。
SNSでオウンドメディアを活性化させるために重要な指標として注目されるエンゲージメント率。ご紹介したようにFacebookやTwitterではすでに用意されているツールでエンゲージメント率を簡単にチェックすることができますので、ぜひ利用しておきたいところ。
ほかにもやることがたくさんあってSNSのエンゲージメントまで手が回らない…、というオウンドメディア担当者の方も多いかもしれません。とはいえSEOだけに頼るというのは、Googleアルゴリズムに左右されますし、将来リスクがある可能性も。
毎日ではなくとも、まずはSNSのエンゲージメント率をチェックできる体制を整えていくところからはじめていきましょう!
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