まとめ

金融系オウンドメディア事例が急増!証券・保険業界の参入理由とは?

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証券・保険業界が始める理由とは?金融系オウンドメディア事例で検証

銀行のほか保険会社や証券会社などの企業が、金融系オウンドメディアに参入する事例が急増しています。金融系というと、従来はビジネスマンに向けた情報がメインでした。ただ最近の金融系オウンドメディアの事例をみると、女性など新しい顧客層の獲得を目指しているようです。

また、オウンドメディアの特性を生かし、コンテンツを通じてリードナーチャリング(見込み客の育成)に活用しているという事例も出てきています。そこで今回は、金融系オウンドメディアの事例を4つご紹介します!

マンガを多用した金融系オウンドメディア「FROGGY」、意外にも運営元はSMBC日興証券

・「FROGGY」(https://www.froggy.money/

かえるのキャラクターが印象的な「FLOGGY」ですが、実はSMBC日興証券が2016年11月から運営しているオウンドメディア。マンガやイラストを使い、若年層を意識したコンテンツが多いのが特徴です。既存顧客ではなく、これから顧客となりうる投資初心者をターゲットにしていることがよくわかります。

SMBC日興証券のプレスリリースによると、こうしたコンテンツ制作を行うために様々な企業と協業しているとのことです。

FROGGYの協力会社

  • 株式会社コルク 漫画家や小説家などのクリエイターのエージェント
  • 株式会社SIX 博報堂グループのクリエイティブエージェンシー
  • 株式会社ピースオブケイク メディアプラットフォームcakes(ケイクス)運営企業

参考ページ:SMBC日興証券プレスリリース(SMBC日興証券、“貯蓄から投資へ”新しい投資の切り口を提案 新・投資情報サービス 「FROGGY(フロッギー)」 を 11 月 1 日より公開)

「FROGGY」は、まだローンチされてから1年未満という新しいオウンドメディア。現在はコンテンツの更新だけではなくYouTubeを使ったオンライン投資講座の開催など、新しいチャネルの活用にも取り組んでいるようです。今後こうした手法の金融系オウンドメディアが成果を出していけるかどうか、注目したいところです。

保険会社の金融系オウンドメディアでも、保険以外のコンテンツがメイン?「ライフネットジャーナル」

・「ライフネットジャーナル」(http://media.lifenet-seimei.co.jp/

インターネット専業の生命保険会社として有名なライフネット生命が運営するオウンドメディアが「ライフネットジャーナル」です。人生と仕事とお金について考えるメディアというキャッチコピーの通り、生命保険に関する情報もありますがそれ以外のコンテンツがメインとなっています。

コンテンツの方向性としては金融系に多いハウツー記事もあるのですが、インタビューなど、人物にフォーカスを当てたコンテンツが多くなっています。人材系・キャリア系オウンドメディアに近いかもしれません。また創業者の出口治明氏や社長の岩瀬大輔氏が登場するコンテンツも目立ちます。(この方々は他のメディアにもよく登場します)

こうしたさまざまなコンテンツがある一方で、実は保険商品への誘導はそれほど目立ちません。つまりこのオウンドメディアの目的は、コンバージョン数アップというよりも認知度拡大がメイン。

あえて保険以外のテーマのコンテンツを多く設けることで、保険に関心がないユーザーへアプローチするという戦略ではないでしょうか。検索エンジンなどを通じて、こうした新しい見込み客と接点を持つことを意識しています。認知度拡大を目的にしたオウンドメディアの好事例の一つといえます。

他のサイトにコンテンツ提供して認知度アップにつなげる金融系オウンドメディア「ARUHIマガジン」

・「ARUHIマガジン」(https://magazine.aruhi-corp.co.jp/

オウンドメディアのコンテンツを見ると運営元は住宅メーカーと思いがちですが、実は運営元のARUHI社は住宅ローン専門の金融機関です。住宅購入者や住宅ローンの借り換え検討者が主なターゲットのため、住宅ローンに関するコンテンツとともに住まい全般のコンテンツも多く公開されています。

このオウンドメディアの戦略で注目したいところは、他のニュースサイトなどにコンテンツを提供している点です。例えば、以下のサイトに「ARUHIマガジン」のコンテンツが掲載されています。

「ARUHIマガジン」のオウンドメディアとしての目的は、「ライフネットジャーナル」と同様に認知度拡大と新規顧客の開拓がメインだと考えられます。(バナーなどで住宅ローン相談などへの導線もありますが控えめです)

特に「ARUHIマガジン」では、女性をターゲットにしているようです。女性向けサイト「暮らしニスタ」との連携も、こうした新たなユーザー層とのつながりを増やすという取り組みではないでしょうか?

リードナーチャリングが目的の金融系オウンドメディア「保険見直しonline」

・「保険見直しonline」(https://hoken-minaoshi.online/

「保険見直しonline」は、保険の代理店業を行うフィナンシャル・エージェンシー社と金融メディアなどを運営するZUU社が共同で2016年11月にスタートしたオウンドメディアです。

先ほど紹介したライフネット生命のオウンドメディア「ライフネットジャーナル」では、保険以外のコンテンツがメインでした。一方で「保険見直しonline」では、保険に関するハウツー系記事がメインとなっています。

「保険見直しonline」のコンテンツ例

  • 要介護状態に備える、生命保険の介護保障とは
  • 地震保険が改定!保険料値上げに伴う見直し方とは
  • 医療保険見直しのタイミングとそのポイント

「保険見直しonline」のオウンドメディアとしての目的は、プレスリリースにもあるように「個人の保険に対するリテラシー向上」のようです。

つまり保険の選び方がわからないというユーザーに対する、リードナーチャリング(見込み客の育成)。すでに保険の見直しなどに関心のあるユーザーに対して知識を提供し保険相談につなげたいという戦略ではないでしょうか。同じ保険業界でも、オウンドメディアの戦略が大きく異なることがよくわかります。

参考ページ:「ZUU、フィナンシャル・エージェンシーと共同で「保険見直しonline」を開設」(ZUU)

まとめ

金融系オウンドメディアは、紹介した4つの事例だけではありません。りそな銀行やスルガ銀行などの金融機関も、次々とオウンドメディアをローンチしています。この背景には、2つの理由があると考えらえます。

1.従来とは違う客層を取り込みたい

いわゆる投資情報ではなく、家計や生活全般をテーマにした金融系オウンドメディアが増えています。これは女性や若年層など、新たなターゲットへのアプローチを目指しているようです。(従来の顧客層への営業が、飽和状態に近いということもあるかもしれません)

マンガを使うなどわかりやすさを重視したコンテンツ作りに注力しているのもこうした理由からではないでしょうか。こうした従来とは違うユーザー層と接点が持てるのも、オウンドメディアのメリット。また、「FROGGY」のように企業名を大きく出さずにプロモーションできるという点もオウンドメディアならではのメリットと言えます。

2.金融系商品の場合、購入に至るまで時間がかかる

保険や住宅ローンなどの金融系商材は、契約に至るまである程度時間がかかるという特性があります。そのため継続して情報提供していけるオウンドメディアは、単発の広告よりも親和性が高いと言えます。まずは認知度向上や長期的なリードナーチャリングという目的で、金融系オウンドメディアを立ち上げるケースが多いようです。

金融系オウンドメディアを立ち上げるときは、この2つのポイントをおさえつつ戦略を立てていく必要がありそうです。まだまだ立ち上がったばかりの金融系オウンドメディアも多いので、今後どんなところが成功事例になるか注目したいところです!