CASE - 事例紹介
オウンドメディアのSNS活用事例(Twitter編)
2017.07.21
戦略をもってオウンドメディアを運営すれば、見込客は自然に集まります。
大切なのは、正しいポジションの確立、そして最適なコンテンツの配信です。
TIPS - その他
担当者としてオウンドメディアを運用していく中で、社内への報告も重要なタスクです。オウンドメディアは長期的な視点で見るべきですが、そうはいってもビジネスの現場で「まだ成果が出ていません…」という報告は避けたいところ。
オウンドメディアは売上につながるまでに時間がかかります。だからこそ途中経過の成果報告がポイントです。途中経過でも成果を報告できないと、今後の予算やリソースが削減されてしまうかもしれません。
でもどういう指標を使ったらよいか…という悩みもあります。以前の記事「オウンドメディアのKPIとは?成功事例に学ぶ目標の設定方法」ではKPIの設定方法や事例をご紹介しましたが、今回はより具体的にオウンドメディアの成果報告に使える指標をご紹介します。
目次
まずはサイト全体に関する指標をチェック。ただし、オウンドメディアを立ち上げたばかりではなかなか報告できるレベルではないかもしれません。集計期間で比較する、他のサイトと比較するなど相対的に見るのもひとつの方法です。
時系列でみることもお忘れなく。コンスタントにPVやセッションが上がっている場合は、将来この調子でいけば月間〇〇PVに到達できる、という予測も含めて報告しましょう。
サイト全体の直帰率が高いということは、アクセスしたユーザーがすぐに他のサイトへ移っているという意味です。直帰率が低い方が、基本的に望ましいということになります。(サイト全体の直帰率はGoogle Analyticsでは「ユーザーサマリー」画面でわかります)
サイト全体の回遊率は、ざっくり言うと1回のアクセスで平均何ページPVがあるか、という指標。高い方が望ましいですね。(サイト全体の回遊率はGoogle Analyticsでは「ユーザーサマリー」画面の「ページ/セッション」という項目でわかります)
直帰率や回遊率は、単体で社内に報告しても伝わりづらいものです。他の自社サイトの数字を比較してみましょう。オウンドメディアが他のサイトよりよい結果なら、今後も効果が見込めることがアピールできそうです。
オウンドメディアの目的がお問合せや資料請求といったコンバージョンであれば、オウンドメディア経由のコンバージョン数が重要です。(Google Analyticsの場合「管理」メニューの「目標」にて事前に設定しておくと測定できます)
コンバージョン数が少ない場合は内容も確認。実は大手企業からの引き合いかもしれません!ほかにも売上にはつながらなくても広報関連の問い合わせだった、というケースもあります。大手メディアからの取材依頼なら知名度アップという意味では大きな成果です。多角的にアピールできるポイントを探してみましょう。
コンバージョン数は低くてもコーポレートサイトなど他サイトへの送客はできている、というケースもあります。ただし計測するためには、Google Analyticsなら事前にイベントラベルの設定をしておくというように準備が必要です。
記事の中で特に成果が出ているもの・出ていないものを把握しておくと、運用担当としてもコンテンツ制作の方向性を決めやすくなります。
社内に対しても「意外とこんなテーマの記事が人気」ということを報告できれば、パンフレットなど他の媒体のクリエイティブに役立つかもしれません。こうしたデータを蓄積できることも、あわせて社内にアピールしましょう。
記事ごとのPVとあわせてランディングページ(ユーザーが最初にサイト訪問時にアクセスしたページ)もチェック。記事ごとに集客効果があったかどうかを見ることができます。
もし予想と違う記事の数字が高かったときはぜひ社内に報告を。従来の手法でリーチできなかった見込み客を集められた、と言えるかもしれません。(Google Analyticsの場合「行動」メニューの「すべてのページ>ランディングページ」にて参照できます)
記事ごとの離脱率もチェックしておきたい指標。特に離脱率が高い記事は、見直しが必要かもしれません。社内に報告するときはランディングページのPVとあわせて報告しましょう。(Google Analyticsの場合「行動」メニューの「すべてのページ>離脱ページ」にて参照できます)
オウンドメディアの目的が「企業やブランドの知名度アップ」というケースも多いと思います。こうした目的では、集客にまつわる指標を見ていくことになります。
ただしそれ以外の目的でも、一通り集客関連の指標は見ておくことをおすすめします。オウンドメディアは売上よりも集客関連のほうが、成果が出やすい傾向があります。途中結果として使える指標があるかもしれません。
オウンドメディアへどのサイトからのアクセスが多いかチェックしてみましょう。他の自社サイトと比較してみると、例えば「オウンドメディアはSNSからの流入が特に他のサイトより多い」というように、成果を説明しやすくなります。(Google Analyticsの場合「集客」メニューの「すべてのトラフィック」にて参照できます)
検索エンジン経由でのアクセス数とは別に、実際に検索エンジンの結果画面にどのくらい表示されているかチェックしておきましょう。
アクセスまでは至っていないものの順位は結構上に出ている、意外な検索ワードで検索結果の上位に表示されている、というケースもあります。(Google Analyticsの場合Search Consoleと連動しておくと「集客」メニューの「Search Console>検索クエリ」にて参照できます)
SNSを活用している場合、SNSごとの流入数もチェックしましょう。オウンドメディアは広告宣伝ではなく、ユーザ―に役立つ情報がメイン。そのためSNSとの親和性が高いメリットがあります。
SNSを通じて新しいユーザー層の集客につながっている、という成果を報告できるかもしれません。(Google Analyticsの場合「集客」メニューの「ソーシャル」にて参照できます)
SNSでどのくらい記事がシェアされたかも、オウンドメディアでは一つの指標になります。PVとSNSシェア数は必ずしも一致しません。PVはそれほど高くないもののSNSのシェア数は高かった、というケースもあります。(※GoogleAnalyticsでは基本的にSNSシェア数を見ることはできません。「buzzsumo」などのツールを使うと確認できます)
オウンドメディアでは、従来接点のなかった見込み客を獲得できるというメリットもあります。見込み客とのエンゲージメントにつながっているかどうか、成果として指標を見ておきましょう。
アクセスユーザーの中で特に新規ユーザーが多いという結果が見えてくれば、新しい顧客の開拓につながっていると報告できる可能性も。(Google Analyticsの場合「ユーザー」メニューの「行動>新規とリピーター」にて参照できます。※なおGoogle Analyticsではユーザー単位ではなくセッション単位の集計です)
狙った属性からのアクセスかどうかを見るために、ユーザーの年代や性別などで集計する方法もあります。アクセスデータだけでは詳細な個人属性までわかりませんが、おおよその傾向を見ることができます。従来と違うユーザー属性からのアクセスが多ければ、こちらも新しいユーザー層にリーチできていると言えるのではないでしょうか。(Google Analyticsの場合「ユーザー」メニューの「ユーザー属性」から参照できます)
なお、Google Analyticsではユーザー関連の項目が増えており、「アクティブユーザー」(〇日以内にアクセス数したユーザー数を調べる機能)や「エンゲージメント」(セッション時間の長さや1訪問ごとの参照ページ数を見る機能)もあります。
オウンドメディアで成果を社内報告するための指標として、「全般」「コンテンツ」「集客」「エンゲージメント(顧客とのつながり)」という4つのジャンルで12の指標をご紹介しました。
オウンドメディア構築時に決めた目標は確かに重要です。とはいえ、はじめから指標を絞りすぎて「成果が出ていない」と結論づけてしまうのはもったいないです。特に立ち上げ直後は幅広く見ておくと新しい発見があるかもしれません。今回ご紹介した12の指標だけでもチェックしてみてはいかがでしょうか?
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