CASE - 事例紹介
オウンドメディアのSNS活用事例(Twitter編)
2017.07.21
戦略をもってオウンドメディアを運営すれば、見込客は自然に集まります。
大切なのは、正しいポジションの確立、そして最適なコンテンツの配信です。
CASE - 事例紹介
コンテンツマーケティングやオウンドメディアの目的といえば、これまで新たな見込み客(リード)の獲得というイメージがありませんか?でも今は「既存顧客とのつながりを強化する」という目的も増えているんです!
あるアメリカの調査では、マーケターにコンテンツマーケティングを実施する目的を聞いたところ、1位は「ユーザーとの強固な関係を保つため(77%)」となりました。「見込み客を増やす(72%)より上位なんですよね(※1)。
オウンドメディアとして、どんなコンテンツを作ればユーザーとのつながりを強化できるか。これについては以前の記事「今のオウンドメディアはファン獲得が最重要課題」で詳しくお伝えしました。
ただ最近ではWebコンテンツやSNS以外にも、動画などを使った新しいスタイルのオンラインコミュニティを立ち上げるところが増えています。
特に2020年に入ってからは、新型コロナ感染症の拡大に伴いリアルなイベントができない状況が続いています(※2020年4月現在)。こうした状況の中、ファンとのつながりを維持するためにオンラインコミュニティに注力するところは今後も増えてくると思います。
そこでオンラインコミュニティに取り組みたいという方に向けて、すでに実践しているオウンドメディアの事例を3つ紹介します!
目次
「よなよなエール」などのクラフトビールの製造販売を手掛けるヤッホーブルーイング。リアルなイベントを積極的に行って社員とユーザーのコミュニケーションを深め、ファンの維持に成功した企業事例としても有名です。
なお「よなよなの里(https://yonasato.com/) 」というオウンドメディアも展開していて、オリジナルコンテンツやイベントレポートなどを掲載しています。
残念ながらヤッホーブルーイングも、2020年に入り新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、リアルイベントの中止が相次ぐ事態となりました。そこでヤッホーブルーイングでは「オンライン飲み会」を開催。
オンライン飲み会といっても、実際にファンと双方向にやりとりするわけではないんです。ヤッホーブルーイングの場合、スタッフ同士のオンライン飲み会をライブ配信するというやり方。2020年4月の時点で、すでに2回実施されています。
不特定のユーザーが参加するオンラインイベントの場合、どうしてもいろんな問題が起こる可能性がありますよね。ですから、まずライブ配信というかたちでチャレンジするというのは正しい判断だと思います。
スピードを重視してまず今できることでファンとつながる。こういった姿勢が見ている人にも伝わるのではないでしょうか。
喫茶チェーンのコメダ珈琲店では、2017年から「コメダ部」という会員制コミュニティにて、試食会などのイベントを実施していました。ところが2020年の新型コロナ感染症拡大に伴い、現在はリアルイベントの開催が難しい状況にあります。
そこでコメダ珈琲店では、2020年3月に「さんかく屋根の下(https://komeda-sankaku.com/)」というオンラインコミュニティサイトを立ち上げました。
「さんかく屋根の下」サイトでは、企業からの情報を発信する読み物ページとあわせて、ユーザー同士でコミュニケーションができる掲示板のような「トークルーム」も設けられています。オウンドメディアとコミュニティサイトが一体化したようなイメージですね。
最近ではこうしたオンラインコミュニティをFacebookなどのSNSを使って運営することが多いのですが、コメダ珈琲店ではあえて自前のコミュニティサイトを立ち上げています。
個人的な見解ですが、ユーザーとのつながりを維持するという目的と合わせて、プロフィール情報を集めてマーケティングデータとして活用したいという狙いがあるのではないでしょうか。
コミュニティサイトを自前で用意する場合、掲示板的な機能はWordPressでも対応できることが多いので構築コストはそれほど心配しなくてもいいでしょう。
むしろ運営コストを考えておく必要があります。オンラインコミュニティを運営するには、ユーザーのコメントを監視したり、ルール違反があったときに対応したりというような労力がかかります。これからコミュニティを立ち上げたいと考えるオウンドメディア担当の方は、サイトの構築だけではなく運営体制もしっかり考えておきたいところです。
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、多くのショップも一時閉店を余儀なくされています。こうした状況に柔軟に対応してさまざまなオンラインイベントに取り組んでいるのが、革製を製造・販売するブランド「マザーハウス」です。
もともとこのブランドは発展途上国の貧困など社会問題の解決に向けたものづくりというコンセプトです。こうした理念に共感したファンを多く獲得し、定期的につながりを維持するためにイベントなどを開催していました。
また「マザーハウスマガジン」(https://www.mother-house.jp/magazine/)というオウンドメディアを運営して、ファンに向けてさまざまな情報発信にも取り組んでいました。
しかし2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大により、現在はこうしたイベントができない状況となっています。そこでマザーハウスでは、オンラインのイベントにシフトしています。
例えばオウンドメディアにも告知が掲載されていますが、最近では代表の山口絵理子氏や副社長の山崎大祐氏のトークをYouTube Liveでライブ配信を実施しています。
ライブ動画なら、視聴者の反応が配信中にもわかりますよね。リアルなイベントができない中、うまくオンラインコミュニティを活用している事例だと思います。
ほかにもマザーハウスでは、YouTubeを使って商品の紹介やお手入れ方法、生産している工場のレポートなどさまざまな動画を配信しています。こうした取り組みもファンとのつながりを強化するのにすごく役立つと思います。
またマザーハウスがショップの一時閉店に伴い、新たに取り組み始めたのがオンラインチャット。オンランチャットとは、オンラインストアにて、商品に関する質問を実際のショップスタッフがチャットで回答してくれるというサービスです。こうした双方向のやりとりは他にもあって、例えばオンライン会議システム「zoom」を利用したブライダルイングのオンライン相談会も実施しています。
スタッフのリソースをうまく活用して、オンラインコミュニティを運営していますよね。マザーハウスにはオンラインストアがありますので、ファンとの接点強化だけではなくオンラインストアのPRという意味も強いと思います。とはいえ多くの業種の方にとって、この事例は参考になる点が多いのではないでしょうか?
これまでファンとのつながりを強化するためには、リアルイベントなどオフラインコミュニティに注力するケースが多かったように思います。でも3事例を見ると、もしかしたら今後もオンラインコミュニティにシフトしていくところが増えるかもしれません。
オウンドメディアとしても、動画のライブ配信など従来のコンテンツ以外の手法もうまく取り入れられるようになりますよね。コンテンツの拡充にもつながるわけです。
また3事例に共通しているのが、新型コロナウイルスの感染症という予期せぬ事態に対してスピーディーに対応してオンラインコミュニティに取り組んでいるところ。短期間でオンラインコミュニティをはじめることで、ファンとしても親近感や安心感が増します。こうした姿勢が、オンラインコミュニティの効果をさらにアップさせるのではないでしょうか。
■ SNS SHARE