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ぐるなびも!大手オウンドメディアが更新停止・終了する理由

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ぐるなびやコカ・コーラの大手オウンドメディアはなぜ更新停止や終了する?

ぐるなび運営のオウンドメディア「みんなのごはん」が、2019年6月で更新停止となることが発表されました。「みんなのごはん」といえば、これまでオウンドメディア事例として紹介されることも多かったオウンドメディアのひとつ。突然の終了に驚いた方も多いのではないでしょうか?

オウンドメディアに取り組む企業が増える一方、オウンドメディアの更新停止や終了という判断に至るケースもやはりあります。オウンドメディアに関わる立場の方としては、他人事ではありませんよね。なぜ更新停止や終了という結果になったのか…理由が最も気になるところ。

そこで過去の更新停止・終了したオウンドメディア事例をもとに、その理由を探っていきます!オウンドメディを終了した理由を考えていくことで、自社が運営するオウンドメディアの課題、今後取り組むべきことのヒントが見えてくるはず。

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(1) ぐるなびのオウンドメディアは、なぜ更新停止という決断をした?

2013年にスタートしたぐるなびのオウンドメディア「みんなのごはん」。ここ最近オウンドメディア事例として紹介されていることも多く、このタイミングで終了というアナウンスは意外に感じます。

・オウンドメディア事例として紹介されていた「みんなのごはん」

例えば1年前(2018年7月)にはWeb担当者Forumで「ぐるなび伊東氏が明かすオウンドメディア立ち上げの極意」(https://webtan.impress.co.jp/e/2018/07/19/29325
という記事がアップされています。

その後2018年11月の「オウンドメディアの立ち上げ方からやめ方まで」というテーマのトークセッションにもぐるなびの伊東氏が登壇。「みんなのごはん」の立ち上げや運営について語っています。

またみんなのごはんはCMSを「はてなブログMedia」を採用していて、はてなのWebサイトでも導入事例として紹介されています。

「はてなブログMediaへの移行で「運用効率が3倍」に。 ぐるなびがオウンドメディア『みんなのごはん』を始めた理由(http://www.hatena.ne.jp/contentmarketing/entry/interview-gnavi

・みんなのごはんの目的は、タッチポイントの創出

こうした記事をチェックしていくと「みんなのごはん」の目的が、ぐるなびサイト以外から新規ユーザーを呼び込むということがわかります。

また、ぐるなび本体サイトでやりづらい企画をみんなのごはんで試すという使い方もあったようですね。実際コンテンツを見ると「デイリーポータルZ」を感じさせる企画系記事も結構あるな、という印象です。

・なぜ更新停止という結果になったのか?

記事数も多く、2019年6月時点で約1万ページがGoogleにインデックスされています。順調に見えたオウンドメディアでしたがなぜ更新停止に至ったのでしょうか…。ITmediaによれば、ぐるなびが業績低迷のためコスト削減策の一環ではないか、という見解を示しています。

つまりオウンドメディアとして費用対効果がイマイチだった、ということでしょう。はてなMediaブログなどのインフラ費用や、コンテンツ制作費などのコストが膨らんでいたことも考えられます。

その一方でコンテンツ自体はまとめ記事がメインで、あまり独自性がなく固定ファンが少なかったのかもしれません。そのためぐるなび本サイトへの送客がうまくいかず、タッチポイントの創出にあまりつながらなかったのかな、と予想されます。

売上に直結しづらいオウンドメディアの場合、費用対効果をつっこまれるケースは多いですよね。

(2)コカ・コーラのオウンドメディアは2016年終了したものの、次の戦略へシフト

ここで他のオウンドメディア終了事例も紹介しましょう。大手オウンドメディアの終了事例として有名なものといえば、コカ・コーラ社のオウンドメディア「コカ・コーラパーク」。「コカ・コーラパーク」は約1300万人の会員を持つオウンドメディアでしたが、2016年に終了しました。

こちらも費用対効果という課題はあったのかもしれませんが、個人的にはアプリに移行したということが、大きな理由ではないかと思います。

コカ・コーラでは、自動販売機と連動した「CokeON」というモバイルアプリをオウンドメディアの終了と同じ2016年にリリースしました。無料チケット配布などのキャンペーンが成功し、アプリ利用者も早々と1000万人を超えるなど大きな成果をあげています。

コカ・コーラの場合、商材が低価格でユーザー層も若年層がメイン。ユーザ―との接点を増やすためには、モバイルへのシフトという方向性は正しいですよね。コンテンツもキャンペーンもアプリに一本化することで、コストや業務効率も改善したのではないかと考えます。

(3)オウンドメディアを長続きさせる秘訣って?

2つの大手オウンドメディア終了事例を見ると、オウンドメディアそのもので大きな失敗をしたわけではなさそうです。ただ、継続していくための課題も見えてきます。

・オウンドメディアの費用対効果を上げるには?

オウンドメディアの費用対効果については、以前このサイトでも「オウンドメディア費用対効果の報告&向上のコツとは」という記事でも解説しています。やはり重要なポイントは、コストを抑えることと成果の指標を設定すること。

オウンドメディア費用対効果の報告&向上のコツとは

特にオウンドメディアのコストをどう抑えていけばいいか…ここが気になりますよね。スモールスタートではじめたり、期間を決めてトライアルとしてオウンドメディアを立ち上げたりするという選択肢もあります。

例えば、経営ハッカーを運営するfreeeでは、「起業ハッカー」というオウンドメディアを3か月間だけ立ち上げた経験があるそうです。こちらは立ち上げる時点で3か月やってみて手ごたえがなかったら終了するという方針だったとのこと。はじめから継続するかどうか見極めるタイミングを決めておくというのは、参考になりそうですね。

もちろん、スタートダッシュも大事。最初だからある程度費用をかけてオウンドメディアを作るべきという考え方もあります。とはいえ最初から大手コンサルティング会社に企画から頼んでしまうと、どうしても費用対効果の面であとからキツくなりがちです。うまくいかなかったときの、リスクも大きいですよね。

トレンドの変化が激しい今では、大手のコンサル会社をはじめにがっつりいれて、インフラにもコストをかけて…という進め方はちょっと合わないのかもしれません。

むしろ 柔軟に対応できる小回りの利く会社をパートナーに、まずシンプルなオウンドメディアを立ち上げて状況に合わせて対応していく、というスタイルのほうが継続しやすいのではないでしょうか。

またオウンドメディアが終了しても、コカ・コーラ社のように他の手法にシフトするという手段もあります。もしオウンドメディアからアプリやSNSなど他のプラットフォームに移行した場合でも、コンテンツや制作ノウハウ、すでにリーチできたユーザーなどは次に活用できるはず。

ただインフラにかけた費用は、捨てることになります…。そのためCMSやサーバーなどにあまりコストをかけすぎるのは、ちょっと考えたほうがいいかもしれません。

まとめ

2019年6月で更新停止することを発表した、ぐるなびのオウンドメディア「みんなのごはん」。公式の発表では終了する理由を明確にしていませんが、費用対効果での問題があったではないかと予想できます。これはオウンドメディア担当にとって他人事ではありません!!

もちろん会社としてコストカットする方針が決まり、オウンドメディアの更新停止や終了という判断になるのは、仕方がないかもしれません。とはいえ費用対効果が高ければ、継続できる可能性はあるはずです!オウンドメディアを運営する上で、常に費用対効果を意識しておきたいですよね。

一方でコカ・コーラのように、戦略を変えてオウンドメディアから他のプラットフォームに移行するパターンもあります。いろんな可能性や方向性を考えながら、オウンドメディアを中長期的な視点で運営していきましょう!